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いわて盛岡シティマラソン廃止検討、26年度開催を最後に

なぜ?盛岡シティマラソンが2026年で終了を検討。市民に愛されたイベントが直面する意外な「壁」

雄大な岩手山を望みながら、秋の盛岡市中心部を数千人のランナーが駆け抜ける。沿道の声援と活気に満ちた「いわて盛岡シティマラソン」は、国内外から多くの参加者を集め、街の一大イベントとしてすっかり秋の風物詩になりました。これまでに7回を数え、多くの市民やランナーに愛されてきた大会です。

しかし、そのランニングコミュニティを驚かせるニュースが飛び込んできました。この愛された大会が、2026年度の開催を最後に廃止される方向で検討されているというのです。参加者も多く、成功しているように見えるイベントがなぜ?この記事では、その背景にある意外な理由を掘り下げていきます。

参加者不足ではない!経済的な圧力が最大の理由

多くの人がまず考えるのは「参加者が減ったのでは?」ということかもしれません。しかし、理由は全く異なります。大会は現在も国内外から数千人が参加する人気イベントであり、人気の低下が問題なのではありません。

最大の理由は、運営費を圧迫する経済的な圧力です。具体的には、近年の「物価高」と「人件費の上昇」が開催経費を急騰させ、大会の継続を困難にしているのです。

マラソン運営の「裏側」:警備員と資材の確保という課題

では、この「物価高」と「人件費の上昇」は、具体的に運営のどの部分を直撃しているのでしょうか。関係者によると、特に「コース警備に当たる民間スタッフ」や「資材の確保」が難しくなっているとのことです。

大規模なマラソン大会では、ランナーの安全を確保するために多数の警備スタッフが不可欠であり、コースを仕切るコーンや給水所などの資材なしではイベントが成り立ちません。人件費や物価が上がることで、これらの必要不可欠なリソースを確保するためのコストが膨れ上がり、予算を直撃しているのです。これは、普段は表に見えないマラソン運営の「裏側」の厳しい現実と言えるでしょう。

「廃止」だけではない?検討される3つの選択肢

すでに「廃止」という言葉が報じられていますが、まだ最終決定が下されたわけではありません。関係者は、大会の今後について複数の選択肢を視野に協議を進めるとしています。現在検討されているのは、以下の3つの方向性です。

  • 廃止
  • 規模の縮小
  • 代替イベント開催

このことからも、主催者側が何とかしてイベントの灯を繋ごうと、様々な可能性を探っている状況がうかがえます。

運営の仕組み:誰がイベントを支えているのか

この大会は、盛岡市、盛岡商工会議所、岩手陸協などで構成される実行委員会によって主催されています。

運営費は、主に企業の協賛金と市の負担金などによって賄われています。ちなみに、本年度の盛岡市からの負担金は3500万円でした。しかし、この3500万円という市の負担金や企業の協賛金をもってしても、近年のコスト急騰を吸収しきれないのが現状です。

多くの人々に愛されている「いわて盛岡シティマラソン」が直面する存続の危機は、イベントの人気低下や運営の失敗によるものではなく、物価高騰というより大きな経済的課題が原因です。これは、盛岡市だけでなく、全国の地方都市が開催するイベントに共通する悩みかもしれません。

愛する街のイベントを守るため、私たち市民や行政、企業には何ができるのでしょうか?

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