本日のマラソンニュース

小児がんと闘うマラソンランナー 走りたい…熱い思いを胸に

今回は、抗がん剤治療と並行して、あるマラソン大会に特別な思いで臨んだ小学6年生のランナーの物語をお届けします。彼の名前は、芳賀町に住む本田 慶幸(ほんだ よしゆき)さん。彼の胸には薬を入れるためのカテーテルが入っており、今まさに小児がんと闘っています。

彼を支えたのは、ただ一つ。「走りたい」という熱い気持ちでした。

(悔しさからのスタート)

慶幸さんは小学1年生の頃から走るのが大好きで、これまで数々の大会に出場してきました。転機となったのは、去年の11月。小学5年生の時、初めて上級生も参加する宇都宮マラソンの3キロコースに挑みました。結果は12位。慶幸さんの胸に残ったのは、「自分はまだ全然遅い」という強烈な悔しさでした。

この悔しさをバネに、彼は並行していたサッカーを辞め、地元クラブに入って陸上競技だけに打ち込むことを決意しました。そして、リベンジを誓い、今年の宇都宮マラソンへのエントリーを済ませました。

(突然の病魔と、それでも消えない情熱)

しかし、今年の6月、慶幸さんを病魔が襲います。左顎にしこりができ、検査の結果、悪性リンパ腫と診断されました。リベンジへのエントリーを済ませた直後の出来事であり、慶幸さんは「ショックだった」と語っています。

10月中旬からは入院し、抗がん剤による治療がスタートしました。副作用に苦しみながらも、彼を支え続けたのは「走りたい」という強い思いでした。病院の先生の後押しもあり、彼は大会の1週間前に一時退院を許されます。

(奇跡の挑戦と、結果へのこだわり)

大会の3日前、慶幸さんはいつもの練習公園で3キロを試走しました。ブランクを感じさせない走りでしたが、タイムを見て「タイムが落ちている」と悔しさをにじませました。

そして、12月16日、全国から約5,000人のランナーが集う宇都宮マラソン当日。清々しい秋空の下、慶幸さんは緊張気味ながらもスタートを切ります。

沿道からのたくさんの応援を受け、彼はハンデを抱えながらも見事にゴール!結果は46位。タイムは12分47秒でした。

注目すべきはそのタイムです。一時退院後の練習で走った時よりも、なんと1分以上もタイムを縮めたのです!これは、彼がどれほどこの大会にかけていたかを示す「奇跡の短縮」でした。

しかし、慶幸さんの口から出た言葉は「悔しかった」。完走したことよりも、結果へのこだわりが勝っていたのです。

(結論:挑戦は続く)

慶幸さんの一時退院はこの日まででした。翌日からは再び治療が始まります。

「速くなりたい」という熱い思いを胸に、小児がんと闘いながらもゴールを目指した慶幸さんの挑戦は、今も続いています。

彼の不屈の精神は、私たちに「諦めないことの力」を教えてくれます。

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