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水ダウ「国道ラーメンマラソン」で物議 ラーメン評論家が感じた「不快感」

9月2日に放送されたTBS系『水曜日のダウンタウン』の企画「国道ラーメンマラソン」が、SNSを中心に大きな物議を醸しています。羽田から荻窪までの環状八号線を走り、遭遇したラーメン店のラーメンを完食していく大食いレースにおいて、出演者が嘔吐するシーンなどがそのまま放送され、批判の声が相次ぎました

ラーメンを「罰ゲームの道具」に変えた制作陣

この放送に対し、フードジャーナリストの山路力也氏は強い「不快感」を表明しています。山路氏が最も問題視しているのは、単なる過激な演出にとどまらず、番組制作側にある「ラーメンおよびラーメン店に対するリスペクトの欠如」です。

今回の企画に参加したのは、大食いを専門としない一般的なお笑い芸人たちでした。炎天下の中でマラソンを強制され、すでに満腹で吐きそうな極限状態の中で苦しみながらラーメンを流し込む演出は、本来美味しく味わうべき料理を「苦痛を伴う罰ゲームの道具」として扱っているように映ります。職人が日々努力して作る一杯をバラエティの小道具として消費する姿勢に対し、協力したラーメン店側からも「吐くまでやらせるのはどうか」と疑念の声が上がっています。

「撮れ高」至上主義がもたらす感覚の麻痺

現場の過酷さと荒れ模様は、出演者の証言からも明らかです。出演した「や団」の中嶋享氏はYouTubeで、ロケ中に「モグライダー」のともしげ氏が「みなみかわ」氏と激しい言い争いになり、テレビでは流せないレベルで本気で怒り出した秘話を明かしました。

中嶋氏自身は「撮れ高に手応えがあり笑った」と振り返っていますが、過酷な状況で出演者を追い詰め、トラブルや嘔吐までも「撮れ高」として放送する制作姿勢には、視聴者が覚える「不快感」との間に致命的なギャップが存在します

個人の配慮に頼る番組構造からの脱却を

もちろん、番組の意図に従って身体を張った出演タレント自身に罪はありません。ラーメン通で知られる中嶋氏が放送後、自身のXで食べたラーメンへの愛ある投稿を重ねてフォローを行った姿勢は、唯一の救いと言えるでしょう。

しかし、タレント個人の良心やアフターケアに依存し、「面白ければ何をしてもいい」「撮れ高が取れれば料理や店舗への配慮は二の次でいい」とする制作側の倫理観は到底容認できません。バラエティにおける過激さの探求と、食材や作り手への最低限のリスペクトは両立されるべきであり、今回の炎上はテレビ制作のあり方に重い課題を突きつけています。

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