本日のマラソンニュース

ラダックマラソン2026:ナワン・ツェリンが122kmを12分12秒で制覇し、シルクルートのウルトラ新記録を樹立
「サブ4? すごいですね。……でも、標高5,300m、酸素が平地の半分しかない場所で122km走る人たちがいます。」
平地でハーフやフルにヒーヒー言っている自分からすると、もはやSFかホラーの領域。
2026年9月、インド・ヒマラヤ山脈の秘境・ラダックで行われた「ラダック・マラソン」の目玉種目「シルク・ルート・ウルトラ(122km)」で、頭がおかしいとしか思えない(最大級の褒め言葉)記録が誕生しました。
今回は、この「地球の屋根のサバイバルレース」と、そこで起きた伝説の快挙をジワジワと紐解いていきます。
スタート地点ですでに「高山病の入口」。ラダック・マラソンがヤバい理由
そもそも「ラダック・マラソン」とは何者なのか。
- 基本スペック: 2012年創設、インド・ラダック自治体等で開催されるAIMS(国際マラソン・長距離走協会)公認の世界最高標高マラソン。2026年は第13回 [cite: 1.1.1]。
- 規模: インド35州/UT、28カ国以上、6大陸から7,200人超が参加 [cite: 1.1.1]。
- 環境の暴力: 拠点・ゴール地となるレー(Leh)の標高だけで約3,500m(11,000フィート超) [cite: 1.2.4]。降り立った瞬間から軽い高山病の空気がウェルカムしてくれる場所です。
そして、今回主役となる122kmの怪物レース「シルク・ルート・ウルトラ」のルートがこちら。
- ヌブラ渓谷のキャガル村(標高約10,700フィート=約3,260m)をスタート。
- 富士山(3,776m)の sommet を遥かに置き去りにする、標高17,618フィート(約5,370m)のカルドゥン・ラ(Khardung La)峠を越える。
- ゴールへ向かう。
酸素濃度は平地の最大約50%減。
「歩くだけで息が切れる」「階段3階でゼーゼー言う」ような場所で、122km走る。参加にあたっては数日間の高度適応(アクリマタイゼーション)が必須という、もはやレースというより高地適応実験です。
(ちなみに、使い捨てプラスチック禁止や子供たちのPETボトル回収など、ローカル・エコな運営が徹底されているストイックな一面もあります [cite: 1.1.1])
122kmを12時間12分!? 地元英雄ナワン・ツェリンの狂気
この変態的魔境で行われた2026年大会。歴史を塗り替えたのが、地元ラダック出身のナワン・ツェリン(Nawang Tsering)です。
過去にラダック・フルマラソンを3回制し、2025年にはモンブランのUTMB(CCC)等でも揉まれてきた強豪ですが、今回のタイムがガチでバグっています。
- 記録: 122kmを12時間12分18秒でフィニッシュ&コースレコード更新! [cite: 1.1.1]
- ペース換算のバグ: 標高3,000〜5,300mの山岳・峠越えを含む122kmで、このタイム。平均ペースを考えるだけで胃が痛くなります。
さらに、今回は上位争いも厚みがエグい。
- ラジャスタン州出身のラジ・ミーナ(Raj Meena)が、非ラダック人最速記録となる12時間35分をマークして2位(または上位入賞) [cite: 1.1.1]。
- 5度のギネス記録を持つ超人女性ランナー、スフィヤ・スフィ・ランナー(Sufiya Sufi Runner)も女子2位でしっかり完走の牙をむく [cite: 1.1.1]。
レースディレクターのチェワン・モトゥプ・ゴバ氏が「完走した全員が偉業だ」とコメントしていますが、いや、ほんとうにその通りです。リタイアせずそこに帰ってくるだけで、前世でどれだけ徳を積んだんだレベル。
まとめ:人間、環境に適応すれば(あるいは壊れれば)ここまで走れる
平地で「今日は20km走った足が重い……」とか言っている自分が、急に恥ずかしくなるレベルの地球スケール・ドキュメント。
酸素が薄い、寒暖差がえぐい、富士山より高い峠が邪魔をする。
それでも「走りたい・最速を出したい」人間がいるから、地球は面白い。
「いつか出てみたい……いや、絶対スタート直後の高山病で、ホテルでバター茶飲みながらリタイアする自信がある」
そう心から思わせてくれる、2026年秋の最高にイイ狂気のニュースでした。
皆さんも、酸素半分・標高5300mの旅、いかがですか?(無理です)





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